HSPの適職=天職のヒント ~飽きっぽさと罪悪感を乗り越える~
突然ですが、2018年に50歳になりました。
振り返るとこの10数年は、天職を求めて過ごしてきました。
私の天職は、この相談室。
相談室でやっているキャリア・コンサルティングは、別段特殊な職業ではありません。
天職を始めるのに迷ってた時期が長かったのですが、思えば、自分のHSPに対する罪悪感が関係してたと思います。
HSPやエンパスの方が自己を確立し働くということは、ときに、思う存分天職を全うすることでもある、と考えています。
HSPの天職を阻むのは罪悪感
思う存分ができなかったのは、私の場合、HSP独特の飽きっぽさと罪悪感が原因でした。
罪悪感と向き合ったことで、天職に向かうことができました。
もしいまこの記事を読んでいらっしゃるあなたが、飽きやすさに疲れ、そんな自分に罪悪感を持ち、天職をあきらめかけていたら、
自分に合った働き方、仕事を追い求める気持ち、あきらめないで、とお伝えしたいです。
罪悪感を手放す過程が、天職のイメージを固める過程にもなったからです。
HSPやエンパスの天職とは
HSPやエンパスは心と行動が一致することが幸せにつながります。
心と行動が一致した仕事。
それがHSPやエンパスの「天職」です。
参考記事:
ところが、学生の間に天職を見つけてる人はあまりおらず、その他大勢にならい、いったん就職する方がほとんどだと思います。
HSPやエンパスが行き詰る「飽き」
仕事を覚えている間は楽しく過ごせるものですね。
しかし、やがて、特にHSPが陥りやすいサイクルがおとずれます。
それは、「飽き」。
HSPが飽きる兆候やできごと 4つ
Making work work for Highly Sensitive Person(1)によると、HSPが仕事に飽きる兆候やできごとには4つあると言われています。
・The more you enjoy strong intellectual stimulation, the less likely a low level entry job will keep you interested
・The constant need for intense “spiking” passions that fizzle out in a couple of years
・The need for a different topic but with some type of challenge
・A high-low mixture
意訳(2):
・強く衝動的な情熱(何年かたつと消えるのだが)がいつも必要
・ある程度のやりがいを伴う、違った題材が必要
・天職の要素と退屈さの混在
しかし、「飽きた」「新しい刺激が欲しい」と職場でただ訴えても、煙たがられます!。
その結果、「すぐ飽きてしまう私はだめなんだ」という罪悪感が加わり、「飽きないように工夫しよう」と自分にいいきかせるうち、何をしたいのかがわからなくなるのです。
私のところにいらっしゃるご相談者さまのお話からも、HSPやエンパスの方にみられがちな傾向と言ってよいと考えています。
HSPとエンパスであることへの罪悪感
私ももれなく、罪悪感に疲れていた1人でした。
新卒で就職してすぐ、HSPやエンパスにありがちな疲れやすさ、飽きやすさはあったものの、海外出張にいくのが楽しくて、とにかく働きました。
それが、海外出張にも飽き、仕事もルーチン化した30歳すぎ。
あれ?わたしこのままでいいの?と我に返ってしまったのです。
そのうえ、なぜそんなことを思うのか、わからない。
だから一生懸命考えて、全力で対策しました。
全力かけて失敗続きだった自分探し
結婚相談所2ヶ所に登録したり、5つバンドをかけもちしたり。
とうとう、燃え尽き症候群になりました。
しかし懲りずに(笑)、自分探しに傾倒したり、発展途上国関連の仕事をしてさらに混乱しました。
何をしても、少したつとふたたび違和感が湧き上がり、続かない。
何らかの対象や、社会的意義のあることをすれば心が満たされると考えていましたが、すぐ飽きるのです。
参考記事:
罪悪感の奥にあった抵抗
「このままでいいの?」と思ったころ、偶然、HSPのことを知りました。
でも、そのまま受け入れて生きることには激しい抵抗があって、10年以上、自分探ししてしまいました。
HSPやエンパスを認めると、社会的にダメでデキない人と思われるのかもしれない、そんなことを絶対認めたくないという気持ちだったのです。
HSPを受け入れたら気楽に
いつのまにか45歳になっていました。
ここまでくると、生まれつき変わってるから、普通の人の感覚を持とうとするのはムダと思いはじめていました。
少しずつ、自分の変わっているところを、押し込めないことにしました。
すると、変わっている自分をそのままよしとしよう、と自然にとらえるようになりました。
あきらめると気が楽になっていきました。
気が楽になると同時に、漠然とあった罪悪感も薄れ、この相談室を立ちあげることができたのです。
これが私の天職への道のりです。
終わりに
何度も「このままでいいの?」と感じる時は、思い切り自分の気持ちを表現してみませんか?
そしてその思いに、天職へのヒントが隠れている可能性がありますよ。
その思いが何なのか、表現するのが怖くても、自分が受け入れられるペースで進もう、と余裕をもたせてみてはいかがでしょうか。
一気に読めて、すごく使える!HSPなど敏感すぎる・繊細な気質の方の仕事の不安がなくなる本
参考記事:HSPの適職探しのヒント(4記事へのリンク)
(1)Barrie Jaeger, Ph.D, p.97より引用。
(2)みさきじゅりによる意訳。引用・流用はこのサイトのURLを併記していただければご自由にお使いください。