HSPの人間関係・ストレスの根本原因(ストレス診断付)

HSP専門キャリアコンサルタントのみさきじゅりです。
HSPのキャリア相談を受けていてとても多いお悩みが、「自分に合う、今のとは違う他の仕事を教えて欲しい」です。いわゆる適職診断、ですね。
ところが、実際に適職診断を行ってみると、今のお仕事が適職である方も多いのです。
では、みなさん本当は何を悩んでいるのか、というと、「職場が合わない」「業務は好きだけど雰囲気がムリ」「上司と合わない」だったりします。
その対策として「自分に合う仕事がわかれば、ラクになるかもしれない」と考えて、ご相談に来られるのです。
HSPやHSS型HSP「人間関係のストレス診断」
職場が合わない、の悩みをもっとお伺いしていくと、ほぼ間違いなく、人間関係からくるストレスの話になります。
こう書くと「誰だって仕事の人間関係はストレスに感じるものだよ」と思う方もいらっしゃると思います!はい、確かにその通りです。
ではHSPやHSS型HSPが抱える人間関係のストレスとは・・・
・「〜〜さん(あなた)のこと、頼りにしているよ!」がストレス
・「もっと手を抜いていいんだよ」と言われるが、どうしたらいいかわからない
・「頑張ってるよね!」と褒められても嬉しくない
・誰かがミスをすると「私がもっと手伝えばよかったのでは」とずっと考え込んでしまう
・みんなテキパキとミスなく仕事をしているから、私もそうしなくちゃと頑張るが帰宅後ぐったり
・なんとなく、自分の居場所がない気がする(でも具体的な理由がわからない)
いかがでしょうか?
当てはまる個数が3個以上の方は、相当ストレスが溜まっていますよ!
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HSP・HSS型HSPがストレスを溜めてしまう理由
先ほどの「人間関係ストレスリスト」をHSPやHSS型HSPの方たちだけが集まる場で話題に出すと、みなさんこぞって「私も!」「僕もそうです!」とおっしゃいます(実際には「!」がつくような強く口調ではなく、穏やかな口調で、ですが)。
一方、職場で、先ほどの「人間関係ストレスリスト」を話題に出したとしても、取り合ってもらえなかったり、「考えすぎなんじゃない笑?」と流されてしまうものです。
そして、こんなことを話題に出してしまったことを後悔し、迂闊に発言したご自分を責めてしまうHSP・HSS型HSPが多いのも事実です。
見方を変えると、HSP・HSS型HSPと、そうでない方には、ストレスに感じる事象に温度差があるということです。
その温度差があること自体も、HSP・HSS型HSPにはストレスになってしまいます!
HSP・HSS型HSPの「温度感」とは
では、HSPやHSS型HSPの温度感、とはどういうことでしょうか。
それは、周囲の状況に対する極めて高い察知力と、察知したことから生じる感情の揺れ幅の大きさです。
例えば、職場で周りが忙しそうにしていてピリピリとした空気が流れているとします。どんな人でも、居心地の悪さを感じるでしょう。
しかし、HSPの場合は、その空気を人一倍強く感じ取りますが、グッとこらえることでしょう。
その場の雰囲気が落ち着いた後でも、「さっきピリピリしてましたよね」と自ら口火を切ることはなかなかありません。
周りの数人が「さっきはピリピリしてて気を遣ったわね〜」と軽く話しているのを聞いて、内心ホッとするのがHSPらしさと言えるでしょう。
なぜなら、HSPは、自分が発した言葉が再び場のピリピリ感を再燃させてしまったらどうしよう、などと、自分の行動が周りにどう波及するかまで想像してしまうからです。
ほんのわずかでもネガティブな結果が生まれる可能性があるなら、リスクを冒してまで自分の気持ちを明かそうとはしない、そんな思考の傾向があるのです。
ここまで読んで「私はそこまでじゃないな」と感じるなら、あなたの感受性は一般的なレベルかもしれません。しかし、「まさに自分のことだ」と感じたあなたは、知らず知らずのうちに自分の考えや感情を押し殺し、自分を犠牲にしてしまっている可能性があります。
周りを優先しすぎていませんか
HSPやHSS型HSPは、人の気持ちを敏感に察知し、共感する能力に長けています。そのため、職場で困っている人がいればすぐに気づき、手を差し伸べたくなります。しかし、周りを助けることに労力をかけすぎる傾向が強いのも事実です。
厄介なのは、<無意識のうちに>周りをサポートしてしまい、結果として自分のリソースを使い果たし、疲れ切ってしまう点です。
気づいたらなんとかしたくなることをやめられない。やめる方法もわからない。この状態が続き、自分の本当のニーズを見失っていませんか?
HSPは、非HSPの人よりも深く物事を処理し、五感から多くの情報を受け取るため、より多くの休息と心のデトックス時間が必要です。にもかかわらず、周りに合わせて無理をしてしまうと、心身のバランスを崩してしまう危険性があります。
HSP・HSS型HSPらしい生き方・働き方とは
はっきり言いますが、HSP・HSS型HSPが非HSPのように生きようとすることは、ムリです。あまりにも大きな代償を伴います。
アメリカで20年以上続く、HSPのリトリート合宿(HSP提唱者アーロン博士と、私がメンターと慕うジャクリン・ストリックランドさんが始めたものです)の初日の朝イチに、”HSP way(HSP流)で生きることを受け入れてください”とはっきり伝えられたのを今でもよく覚えています。
HSPやHSS型HSPという気質は、私たちの人間としての在り方、生き方、働き方などあらゆる場面に影響を及ぼしています。些細な刺激にも強い反応を示すタイプの脳神経をもつ私たちは、神経疲れのケアはもはや人生の一部です。そしてセルフケアのためには、自分のニーズを最優先に置く必要があります。
セルフケアとキャリアや生活のバランスを上手に取るには、仕事量のコントロールや人付きあいの質のコントロールを余儀なくされます。仕事を断ったり納期を交渉する、あるいは単価を上げる場面も必要となるでしょうし、誰とどのくらい、どんな時間を過ごすのかについても優先順位をつける必要が出てきます。
「そんなことしたら迷惑がかかる」とほとんどのHSP・HSS型HSPが抵抗を示します。私なんぞは15年、抵抗しました!
しかし・・・人生のどこかのタイミングで本当に自分らしい生き方、働き方を取り入れなければなりません。
HSPのセルフケアというと、音や光、匂い対策の情報が挙げられることが多いようですが、私の考えとしては、周りの人に対して罪悪感を抱くことなくセルフケアを優先した「キャリアライフ設計」が一番大切だと思っています。
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