HSPと燃え尽き症候群(バーンアウト) ~回復期間に感性を取り戻そう!~
HSP専門キャリアコンサルタントのみさきじゅりです。
年末年始・春・秋は、季節柄も手伝い、転職のご相談が増える時期。
私のキャリアコンサルティングには、「休職してて、そろそろ復帰を」と思ってお越しになる方も多いです。
休職までの流れをお伺いすると、燃え尽き症候群(バーンアウト)するまで前職でがんばってしまい、休むことになったという方も・・・。
休んで数か月すると、そろそろ仕事を探さなくちゃ、と動きたくなるときに、ご自分に確認してほしいことがあります。
「あなたの感性、もどってきてますか?」
燃え尽き症候群(バーンアウト)のHSPには「感性の回復」
先日、こんなメッセージを、公式LINEでお送りしました。
セッションしててお目にかかる求職中の方の中には、休職・休養中の方もいます。
話を伺うと、燃え尽き症候群(バーンアウト)になって辞め、数か月たち、ヤバい!仕事探さなきゃ!と焦ってセッションにいらっしゃるんですが、「もっと遊んでから来てね」とお伝えすることがあります!
体力が回復しても、気力と、そしてHSPの場合は必ず、「感性」を回復させてから、今後のキャリアなり人生の方向性に取り組んだ方が、絶対イイ!
貯金が底をつきそうなら、とりあえず短期のバイトでつないでください。
本命を探すのは、体力気力感性力をそろえてから~!
HSPの感性回復とは・・・
感性の回復っていつなの?
すると、こんなご質問をいただきました。
じゅりさん
このタイミングでの、メッセージとても有難いです!いつも素敵なメッセージを、ありがとうございます(^^)「感性が回復」したタイミングは、どのように分かるのでしょうか?
目安など、教えて頂けたら幸いです。
タイミングの目安があると、安心して休めそうな気もしますしね。
しかし、回復はひとそれぞれ。〇か月、と時期的な目安をたてるのはなかなか難しいと思います。
そもそも燃え尽き症候群(バーンアウト)ってどんな状況?
そもそも燃え尽き症候群(バーンアウト)するとはどういう状況なのでしょうか。
体力、気力を使い果たしてしまう状態ですが、私自身の経験や、クライアントさんからお伺いした話をもとに、図解してみました。
体力、気力がどのくらいかを「エネルギーのレベル」で数値化し、グラフにすると、だいたいこんな流れになります。
燃え尽き症候群(バーンアウト)から回復するには、エネルギーの状態を客観的に振り返るとよいのです。
もう少し、みてみましょう。
オーバーヒート期
実は、燃え尽き症候群(バーンアウト)になる前は、頑張りすぎて、「まるでアドレナリン全開」になっていた、と多くの方から伺っています。
イライラもしていたし、気持ちに余裕はなく、疲れているはずなのに、必死に働いていた・・・。
辛いなあと感じていても、自分を奮い立たせてた時期です。
グラフの縦軸の目盛りをみていただくと、100を超えていますよね。
ほんとうは、100が力の最大値なのに、それ以上で過ごしていたのです。
ムリにムリを重ねていますが、ある時、「もう、本当にムリだ」と感じ、退職・休職します。
枯渇期
職場を離れるまでは、気が張っています。
いざ仕事にいかなくなると、はじめはまだ気が張ったままですが、1か月、2か月・・・と時間がたつにつれ、もっと疲れを感じるようになる場合もあります。
仕事を休んでいるんだから、疲れを感じるはずがないのにと思いますよね?
実は、仕事から離れて刺激が減ると、疲れを感じてもよい状態になるので、疲れを感じるようになります。
本当は、思っていた以上に疲れていたんだ・・・と実感するのがこのころです。
グラフの縦軸の目盛りをみていただくと、なんと、マイナス100をさしています!
職場を離れた直後のほうが、まだ、プラスマイナス0に近い感覚だったんですね。
職場を離れて”ずいぶん”たつ・・・だけど・・・まだムリな気がする・・・
まだまだ寝ていたいし、何もできない。
そうなんです。まだ充電が必要な時期なのです。
しかし、実態は厳しい状況をむかえます。
体力回復期
もう少し時間がたつと、ずっと横になっているのに退屈してきます。
体力が回復して、少しずつ動けるようになるんですね。
体が動くようになると、周りも、あ、動けるようになった、とわかります。
実は、ここが大変なところなんです。
体は多少は動くのですが、気持ち的には「あれ?まだエンジンがかからない」と感じていませんか?
しかし、家族などからは「動けるのなら働きなさい」「このままだと怠けグセがつくよ!」とプレッシャーがかかる時期でもあるんです・・・。
プレッシャーがかかったり、経済的に厳しくなると、早く仕事を探さなくちゃと焦りだします。
焦るきもちはとてもよくわかります。
でも、グラフの縦軸の目盛りをみていただくと、エネルギーレベルは30くらいなんです。
30くらいだと、就活をする元気はまだ不安定!
やってみるとすごくわかるのですが、30まで回復したエネルギーを就活に注いでしまうと、すぐまた枯渇してしまうのです。
回復したはずだし、経済的にもそろそろ大変だから、働かなくちゃ・・・
という思いはまちがっていませんが、本格的に就活や復職をする前に、もう少しだけ、工夫して過ごしていただきたいのです。
HSPにおススメしたい復職までの過ごし方
エネルギーを戻すためにエネルギーを使う!
まだ本調子ではないものの、エネルギーレベルは30くらいまで回復しています。
このエネルギーは、就活ではなく、もう少しエネルギーレベルを充電するために使うんです。
それが「感性をとりもどす」ということ。
HSPが燃え尽きると、あらゆる刺激に対し過敏になるか、ひどいと、何も感じられなくなります。
HSPらしさをとりもどすために、癒しを得たり、美しいもの、気持ちがやわらかくほぐれることをしてみてください。
それが、冒頭のメッセージに書いた「遊ぶ」です。
大それた遊びでなくてよくて、近所の公園で草木に触れる、砂浜をはだしで歩く、平日空いている時間に、いってみたかった美術館やカフェでぼーっとする・・・
小さな楽しみを味わうところから始めてみてください。そして、余裕があれば、旅行など、なかなかできないでいたことをするのもよいでしょう。
感性をとりもどすことは、自分らしさをとりもどすことにつながります。
復職・就活では、自分らしさが戻っていることが、とても大切です。
周りからのプレッシャー対策
感性をとりもどすには、遊びが必要・・・
だけど、遊びに行くなんて、周りからのプレッシャーが強くなりそう・・・!
せっかく遊ぼうとしても、周りの目が気になったら、思い出してくださいね。
疲れているのは体だけでなく、HSPらしさの象徴でもある感性も、なんです。
感性をとりもどすのは、自分を大切にすること。
たとえば、周りには「ハローワークに行ってくる」と言って、カフェにいけばいいと思います。
感性を取り戻したかどうか、はどうやってわかるの?
毎日カフェにいく、公園や美術館めぐりをする・・・
これができれば、だんだんと、心も癒されて、気持ちにも余裕がうまれてきます。
そして、ゴハンがおいしいなあ~!と感じたら、感性がもどってきた証拠。
ごはんがおいしいだなんて、単純なことに聞こえるかもしれませんが、ぜひバロメーターにしてください。
日々のちょっとしたことに味わいを見出せるようになってきたら、そろそろ仕事にもどってもだいじょうぶですよ。
感覚としては、エネルギーレベルが70くらいまであがったころ、と思ってみてくださいね。