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その悩み、HSP「だけ」が原因? ~HSPの気質を知ってつきあおう~

 
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この記事を今読んでいるあなたは、HSPについて知れば、「人と何かが違う自分」を理解できる、と期待をお持ちかと思います。

中には、「HSPを治療したい」「HSPの診察をしてくれる病院を探している」と思って検索し、このページにたどりついた方もいらっしゃるでしょう。

 

いきなりですが、ここでひとつはっきりおつたえしておきたいことがあります。

それは、HSPは病気でも障害でもない、ということです。つまり、治療したり、薬で治すものではないのです。

 

冒頭からガツンと来るような結論を書いてしまって、ショックになったら本当にごめんなさい

では、HSPからくる辛さはどうしたらいいのか、をみていきましょう。

 

HSPには「原因」はない

 

そもそもHSPは、生まれ持っている特質、つまり「気質」です。

HSPは、病気でも障害でもないし、性格でも悪い習慣でもありません。

となると「何がHSPの原因なんだろう?」と追及するのは、ちょっと違う、ということになりますね。

 

HSPが気質、ってどういうこと!?

 

気質とは、性格にも影響をおよぼす、生理的・遺伝的な特質で、生まれ持っているもの、です。

HSPの気質については、HSPの世界的第一人者で、いまも研究を続けているエレイン・アーロン博士が、HSPの特徴として4つのポイントにまとめています。

 

D・・・処理のふかさ

O・・・神経のたかぶりやすさ

E・・・感情反応および共感力の強さ

S・・・ささいなことや、ささいな違いを察知する

 

(訳:©みさきじゅり)

 

DOESについて説明をすると長くなるので、4つの特徴をここで初めて知った方や、もう少し理解を深めたい方は、こちらをご覧ください。

 

 参考記事: DOESを感じる

 

 

4つの特徴のフレーズをごらんいただくとわかるとおり、表現が抽象的なものが多いですよね。

個人的な解釈をお話しすると、HSPは、脳の神経が活発な部分があって、ものごとへの反応が、生理的に、過敏だったり、過剰だったりするのです。

つまり、生理的反応みたいなものです。

生理的な反応に対して、どんな考えを用いるか、どんな行動をとるか、はまた別の話だと考えてください。

 

・・・とここまで説明しましたが、「じゃあ、私の生きづらさはどうやって解消したらいいの!?」の答えにはまだ遠いですよね。引き続き、見ていきましょう。

 

 

HSPを理解し、受け入れていくとは

 

HSPが気質であるとわかったら、まず、HSPの気質をよく理解し、次に、自分の人生にどのような影響があったのか認識する必要があります。

人はそれぞれ、生まれ育った環境が違います。興味をもつ対象も異なります。同じHSPであっても、「あなた」にとってHSPは、あなたなりの影響があるのです。

HSPのあいだで、ある程度、似通った考えや行動はありますが、細かくみていくと、HSPがあなたの性格や人生にどう影響してきたか、は個々で異なってきます。

あなたなりのHSPを、客観的にたな卸しするのが、HSPを受け入れる第一歩です。

 

HSPの典型的な悩み:人の顔色を伺いすぎて疲れる

 

ここからは具体的な例をつかって、HSPを受け入れるということはどういうことか、見ていきましょう。

HSPの典型的な悩みは、他人の顔色に左右されすぎて疲れる、があります。

HSPのDOESを使って、解説しましょう。

 

1.あ、上司がいま、眉毛をピクっとさせた。本人は、顔に出ているとは思っていなさそうだ。

(S・・・ささいなことや、ささいな違いを察知する)

 

2.眉毛は、無意識に動いたものだろうか。それとも、何かを思い出したのかな?なんだろう。何を考えているんだろう。私が意見を言った直後にピクっとしたってことは、私の意見が気に入らなかったのかも。

D・・・処理のふかさ

 

3.うわ、どうしよう・・・私、緊張してきたよ・・・

O・・・神経のたかぶりやすさ

 

4. うわあ、この上司はめったに怒らないのに、いまは機嫌が悪くなってる。私、怒らせてしまったんだ。怒らせてしまったなんて、ああ、どうしよう!

E・・・感情反応および共感力の強さ

 

この例でいくと、あなたは上司のイラつきを感じ取り、自分の意見が原因だと感じました。

もし同じような状況に置かれたら、きっと多くのHSPは、先ほど書いたような解釈をすることが多いと思います。

なので、仮に、HSPは、怒った上司を目の前にしたら、自分に原因があると感じ、どうしたらいいか悩むものだ、とします。

 

ここで、もともとの悩みに立ち戻りますね。そう、「人の顔色を伺いすぎて疲れる」でした。

 

HSPは人の顔色をうかがいすぎるもの、と受け入れる

 

HSPの方がご相談に来られると、「人の顔色を伺わないような鈍感な人になりたい」とこぼします。

ですが、HSPは鈍感になることは決して、ありません。

一生、敏感だし、気がついたことを悶々と考えるし、相手の気持ちをダイレクトに受けて、ドキドキハラハラします。そして、ドキドキハラハラしたら、疲れます。ここは決して、変わりません。

 

変えることができないことを、変えようとするのは、もっとエネルギーを消費してしまいます。

変えることができないことは、変えられないのだと、割り切ること。良い意味で、あきらめること。

これが、受け入れるということです。

 

じゃあ、悩みは解決できないのか?と絶望したくなるでしょうが、ちょっと待ってください。まだ続きがあるので、次を読んでくださいね。

 

HSPが意識すべきこと:「考えや行動を選ぶことはできる」

 

受け入れることができて初めて、納得のいく対策が打てるようになります。

私たちHSPは、上司が眉毛をピクっとゆがめたら、上司の感じているイヤな気持ちを察しますし、察した自分もイヤな気分になることは変わりないでしょう。

しかし、その後、どう考え、何を行動するか、は選べます。

 

まず、上司が眉毛をピクっと動かして、あなたの気持ちが動揺した時点に戻りましょう。

大切なのは、あなたの気持ちを少しでも落ち着かせることです。

落ち着いたら、状況を振りかえるとき、例えばこう考えることもできますよね。

 

*****
上司はいま、イライラしている。

私の意見がきっかけだったのだろう。

でも、私は、この意見をまとめるのに、いろんな可能性を考慮したし、意見を言うタイミングもちゃんとはかった。意見を出す準備は、できるだけのことをした!

私ができる限りのことをしたうえで、上司がどう反応するか、は、私にはコントロールはできない。

もちろん、イヤな顔をされるのはすごくストレスで、疲れるけど、上司がどんな反応をするか、は、私にはコントロールできないしなあ。

*****

 

状況を客観的に振り返る

 

振りかえってみて、いかがですか?

HSPは、状況を振りかえってあれこれ考えるのは大得意なはずです!

そのときに、あれこれ悩んでしまうと、悩みを自分で大きくしてしまうのですね。

振りかえりができる思考力を、悩むのに使うのをやめて、客観的に、事実を認識する力として発揮してみてはいかがでしょうか。

すると、悩んでいるときに出す結論と、客観的に振り返った時に出す結論に違いがある、とわかるでしょう。

何を考え、何を行動するか、という結論を、おちついて導き出すと、HSPの悩みは、HSPであることだけが原因ではない、とわかってくるはずです。

 

 

おわりに

 

HSPの悩みは、HSPであることだけが原因ではありません。

HSPであることは、たしかに、悩みの大きな部分を占めています。

でも、HSPであることは変えられないですよね。

そこで、変えられる部分、つまり、考えや行動を調整し、少しでもストレスが減るように工夫をするのです。

 

ぜひ、ご自分でも練習してみてくださいね。

 

 

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  2. […] (DOESはいろいろ訳がありますが、HSP・エンパス専門キャリアコンサルタントみさきじゅりさんの訳でご紹介します。) […]

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