待つという強さ
HSP専門キャリアコンサルタントの
みさきじゅり です。
HSPではない方のカウンセリングと、
HSPの方のカウンセリングでの違いのひとつに、
お疲れ感の度合い を感じます。
HSPの方のほうが、相談に来る時の、
疲れ度合いが強い印象があります。
HSPはもともと疲れやすいし、
自分のエネルギー不足をこまやかに自覚するからでしょう。
なのに、HSPは、がんばりすぎるところもあって、
気がついたら、息も絶え絶えな状態で
(メンタル的に、です)
過ごしていることも少なくありません。
HSPセミナー基礎編でもよくお話してることですが、
HSPは疲れに敏感とはいえ、
「まだだいじょうぶ」「この疲れは気のせいだ」「私が甘いだけだ」
と自分を追い込んだりもします。
本当は、
本当に疲れているのに・・・。
気がつくと、力を使い果たし、
燃え尽き症候群(バーンアウト)で
仕事を休む・辞める・寝込む・無気力
などが起きます。
↑この記事では、
・たまってきた体力は、さらなる回復に使おう
・さらなる回復=感性をとりもどそう
といった「燃え尽き症候群の回復期の過ごし方」に触れました。
ところが、この説明をしても、なかなかその通りに過ごせない方が
ご相談にやってきます。
ノウハウがわかっていても踏み切れない時には、
メンタル面でブレーキがかかっている場合があります。
そのブレーキは焦りです。
私自身、なんども燃え尽き症候群に陥りました。
30代、大きなプロジェクトがひと段落したあと。
40代その1、脱サラした後、貯金を使い果たしたあと。
40代その2、離婚直後。
40代その3、社内の人事制度を導入したあと。
(失敗から学べないタイプ!?)
いままでは、力尽き果てたあと、
年単位の時間で、もぬけの殻になってました。
落ちてるときの私には、悲壮感しかなかったと思います。
そんな私を、周りはさんざんみてきてるし
迷惑もいっぱいかけてきてからこそ、
燃え尽きる回が重なるほどに、周りからは、
まちがった方に行くな
今回はだいじょうぶなの?
など言われてさらにプレッシャーでした・・・
プレッシャーが重くって、
はねのけるしか対処を知らなかった。
焦りをむりやりばねにして、
立ち上がってきました。
40代までは、
プレッシャーをばねにする力
をまだ、絞り出せてました。
ですが、年齢も重ねたせいか、
焦りとの付き合い方がすこし、
変化してきたようです。
焦ってるときって、
プレッシャーに負けて何もしなかったことでロスする
お金や仕事の機会、社会的信用・・・に焦ってました。
まだロスしたわけじゃないのに、
すごいプレッシャーですよね・・・
プレッシャーに負けじ、と闘う力。
闘うのなら、まちがえずに、ちゃんとやらなきゃ、
ともがく力。
すごい力、すごいエネルギーを費やしてたなあ、
とある時、気がつきました。
HSPにとって、気力体力は
貴重な資源。
資源は有効活用したほうがいいんです。
となると、貴重な資源を、
まだ起きてもいないロスへの心配とか
その心配を引き起こすプレッシャーに使うよりも
自分の状態を把握して、
よりよくするために、使った方がいい。
そもそも気力体力が枯渇しちゃったんだから、
満タンになるまで待った方がいいんです。
満タンになったかを確認するには、
自分で、自分の心と体に確認するんです。
・・・と話すと、
自分の気持ちとか、考えとか、
どうやったらわかるんでしょうか?
と言われたりする。
これ、感覚をおさえすぎてるんです。
HSPとしての自分を否定されたことがあると、
HSPとして本来持っている感性を、
そのまんま出してはいけない
と(無意識に)思い込んでたりします。
本当は、自分が何をどう感じてるか、
どんなことをしたいか、
わかっているのに。
そんなときは、少しずつでいいから、
自分の感覚を、解き放ってもだいじょうぶかどうか
確認しながら、解放していこう。
誰かに打ち明けたり、説明する必要はありません。
自分の心の中では、自分の感覚に制限を設けない、
ということです。
すると、力が満ちてきたか、
ちゃんと、自分で、わかります。
力が満ちてきたら、自分にできることも
見極めたうえで、行動していけます。
そのときまで、自分を信じて待ってあげる。
そして、力が満ちたころには、
きっと、「待つ強さ」が育っているでしょう。
待つ強さ、は、
疲れてるのにムリする忍耐力とは違って、
自然に逆らわず、
ちょうどよいタイミングが来るまで待つ、
そんなしなやかさです。
HSPらしくない自分になろう、と
自分を追い込んだりせず、
自分ができることを、できる時にする分別
といえるかもしれません。