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【HSP総まとめ】敏感で繊細。感受性豊かな”HSP”とは ~私は何者?~

 
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HSPのお仕事の悩みパターン診断をしています。転職・就活・起業・人間関係のご相談も。「敏感すぎる人の仕事の不安がなくなる本」など著書・監修3冊。 詳しいプロフィールはこちら

 

あなたは、自分をこんなふうにとらえていたり、

周りから言われて悩んだことはありませんか?

 

 

 

たとえば・・・

 

 

  • におい、音、温度に敏感。合わない環境にいると消耗する。

 

  • 人混みの中を歩くと、くらくらしたり、げっそりしたりする。

 

  • 人と接するのは好きだが、ずっと集団で行動すると疲れる。

 

  • 直前まで体調がわからず、気分が変わることもあるため、先の予定を入れるのが怖い。

 

  • ひとりになる時間や場所が必要(←そして周りから「大丈夫?」と心配される)。

 

  • 周りの人や環境の雰囲気が気になって、疲れる。

 

  • 気になることを打ち明けると「そんなささいなことで悩んでるの?」と驚かれる。

 

 

読んで、思い当たるところがある方は、

 

Highly Sensitive Person(HSP、ハイリーセンシティブパーソン)

 

かもしれません。

 

 

この記事では、HSPの基本知識についてご紹介します。

 

 

 

敏感で繊細。病気や障害ではない”HSP”とは

 

非常に敏感な気質を持つ人のこと。

 

Highly Sensitive Person(直訳:非常に敏感な人)の略です。

 

アメリカの心理学者・セラピストの

エレイン・N・アーロン博士により名付けられました。

 

 

HSPを診断してくれる病院はあるの?

 

HSPは、病気ではありません。

 

ちょっとしたことで、「普通」よりも大きな反応を示す気質を指します。

 

 

 

反応レベルが非常に大きく、周囲に違和感をもたれることがあり、

 

本人は違和感を察知し、「何かがおかしい」ことは感じるのですが、

 

傷ついたり、どうしたらよいか悩んでしまうのです。

 

 

 

病気ではないので、病院では診断は下りません。

 

薬があるわけでもないです。

 

 

HSPチェックテストをしてみよう

 

この記事にたどり着いた方は、ご自分がHSPなのか知りたいことと思います。

さっそく、チェックしてみましょう。

 

※テストは、イルセ・サンの著書から引用させていただいております。

 引用元:「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」イルセ・サン著/ 枇谷玲子 訳

 

 

チェック方法:(合計48項目)

グループAの合計点数からグループBの合計点数を引く

配点:

0点:当てはまらない

1点:ほとんど当てはまらない

2点:少し当てはまる

3点:ほぼ当てはまる

4点:完全に当てはまる

グループA 
1)美しい音楽を聴くと、興奮する
2)日々、どんな失敗が起こりうるか予測して対応策を考えることに、多くの努力を費やしている
3)新たな可能性や選択肢に気づくのが得意だ
4)すぐにインスピレーションを受けて、よいアイデアをたくさん思いつく
5)この世には耳で聞き、目でみるよりもたくさんのものがあると知っている
6)痛みを感じやすい
7)ほかの人にとってはささいに思えることにさえ、打ちのめされてしまうことがある
8)毎日、1人でいる時間が必要だ
9)1人になって休憩する時間がないまま他人とずっと2,3時間以上も一緒にいなくてはならないと、疲れ果ててしまうことがよくある
10) 緊迫した空気が流れていると、その場から離れたくなる
11) 誰かの怒りを感じると、たとえ自分に向けられていなくても、ストレスになる
12) ほかの人の痛みが、自分の神経の奥深くに入り込んでくる
13) 不愉快な響きや誤解を避けるために、いろいろと手を尽くす
14) 創造力がある
15)時々、芸術作品を観ていて、喜びで胸がいっぱいになることがある
16) 大量の情報や刺激にすぐに耐えられなくなってしまう(とくに一度に複数のことをしているときには、他の人と比べて、わずかな刺激でも反応しやすくなってしまう。たとえば、ネットで情報を検索しているときに、話しかけられるのはストレスになる)
17) 遊園地・ショッピングセンター・スポーツイベントといった非常に刺激の多いところに行くのが好きではない
18) テレビなどで暴力シーンを観ると、その後何日間も影響されてしまう
19) ほかの人よりも、考えることに時間を使う
20) 動物や植物の状態を感知するのが得意
21) 美しい自然を見ると、心のなかが歓喜の声でいっぱいになる
22) 常にアンテナを張っていて、周囲の人がどんな気持ちでいるか察知することができる
23) 良心が痛んで後ろめたい気持ちになったり罪悪感を抱きやすい
24) 仕事中に誰かに監督されていると、ストレスを感じる
25) 真実が何かを見抜くのがうまく、ほかの人の欺瞞にもすぐ気づく
26) すぐにびっくりしてしまう
27) 強いつながりを持ち、深く交流できる
28) ほかの人たちが不快に思わないような音も、ひどくいら立たしく思えることがある
29) 勘がよい
30) 1人の時間を楽しめる
31) 流れに任せて即座に行動することはめったになく、たいていの場合、よく考えてから動く
32) 大きな音・強烈なにおい・鋭い光をひどく不快に思うことがある
33) ときどき、穏やかに落ち着いたところで休憩する必要がある
34) お腹が空いたり、寒いと感じたりしたとき、そのことがなかなか頭から離れない
35) 涙もろい

グループA 合計点:    点

グループB 
36) 事前準備なしに、新しい体験に飛び込むのが好きだ
37) 相手の裏をかいて、自分の言い分を通せると、満足な気分になる
38) 社交の場で疲れることはない(席を外して1人になって休憩をとることもなく、雰囲気がよければ、朝から晩まで楽しめる
39) サバイバルなキャンプが好き
40) プレッシャーを感じながら働くのが好き
41) うまくいっていない人は、その人自身に責任がある場合が多いと思う
42) 自分のまわりで何が起きていようと、影響されることなく、エネルギッシュでいられる
43) パーティーでは、いつも自分は最後の方に帰る
44) 心配しすぎることはめったになく、いつも冷静に対処できる
45) 週末は、友人たちとコテージなどで過ごすのが好きで、途中、輪から抜けて1人になる時間は特に必要ない
46) 友人や知り合いが突然やって来るサプライズ訪問が好きだ
47) あまり寝なくても大丈夫だ
48) 花火や爆竹が好きだ

グループB 合計点:    点

グループA合計 - グループB合計 = HSP度    点

 

 

値が60なら、HSPである可能性があります。

チェックテストは、HSPの第一人者、エレイン・N・アーロン博士のものと、

近年日本でも知られるようになったイルセ・サン氏のものがあります。

 

個人的には、サン氏のテストのほうが具体的で、

質問がわかりやすいと感じたので、こちらをご紹介しました。

 

HSPの対策は?

 

 

チェックテストで、HSPだとわかった方。

 

 

ホッとして、納得して終わる方もいますし、

さらに考えが進む方もいるでしょう。

 

 

次に考えるとしたら、

 

「何を、どうしたらよいか?」だと思います。

 

そのためには、

HSPの特徴を知る

HSPであることを受け入れる

 

この2つがとても大切になってきます。

 

HSPについて、もう少し掘り下げてみましょう。

 

 

HSPの4つの特徴

 

単に敏感、というと、アレルギーなど物質への敏感さも含まれます。

また、細かいところにこだわるのは、ASDとも混同されやすいようです。

 

アーロン博士によると、HSPの特徴はこれら4つの「DOES」をすべて満たしていること、とあります。

 

(深く処理する: Depth of processing)

(過剰に刺激を受けやすい: being easily Overstimulated)

(全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い: being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)

(ささいな刺激を察知する : being aware of Subtle stimuli)

 

(引用元:ひといちばい敏感な子 エレイン・N・アーロン著、明橋大ニ訳 P.425)

 

 

悩みがちなHSPの反応パターン

 

HSPの心の中では、反応が反応を呼び、

シンプルだったことが複雑になってしまいます。

 

反応が周囲に理解されないから「自分はおかしい」と思うことや、

その結果、社会生活で大きなストレスを抱えてしまうことが、

HSPの悩みを生み出しています。

 

考えすぎてしまうのがHSP

 

HSPが複雑に考えてしまう様子を、

営業の仕事についたHSPを例にとりましょう。

 

〈HSP〉人混みを数分歩いたら、人酔いした

〈周り〉急に具合が悪くなったように見えて、様子をたずねる

〈HSP〉数分で人酔いした、と説明

〈周り〉「たった数分で気分が悪くなるの!」と驚く

〈HSP〉どんな説明をすれば理解してもらえるか、考える

〈周り〉「こんなんじゃ、外出なんてダメじゃないか!」

〈HSP〉さらに考え込む(またはフリーズ)。ダメと言われ傷つき、落ち込む

 

いかがでしょうか。

 

似たような状況にお心あたりはありますか?

 

 

HSPの考えが理解されないわけ

 

HSPが頭や心の中で描いていることと、

 

周りの人が頭や心の中でイメージしていることの差は大きいです。

 

 

 

HSPは、「一を聞いて十を知る」と言われ、

 

少しのインプットから様々な思考や感情が瞬時に浮かびます。

 

 

 

なんでもすぐ映像としてイメージできる。

 

上手にまとまった解説文を読めば、細部まで想像できる。

 

目の動かし方で、相手の感情の変化がわかる。

 

 

 

このように細かいHSPと同じレベルの思考や感情を、

 

周りの人すべてが持っているわけではありません。

 

 

 

HSPが周りとコミュニケーションをとる時に

 

ストレスになる原因のひとつは、

 

自分の頭の中にある内容をどう伝えるのがよいか、

 

いま伝えてよいタイミングなのか、

 

相手の気分はよさそうか、などが気になって、

 

本来伝えたいこと以上の情報を、

 

「瞬時に、社会的に正しく」処理しよう

 

とするからです。

 

 

 

特に仕事など、結果を出さなければならない状況では、

 

瞬時にかかえる情報量の多さと、

 

「うまくやらなければ」という気持ちから、

 

頭がオーバーヒートになりがち。

 

 

 

オーバーヒートして、反応が遅れたり、

 

適切に発言できなかったことが、

 

「私は」うまくできなかったと感じてしまう。

 

 

 

ただオーバーヒートしただけ、だったのに。

 

 

 

これが、「HSPの心の中で何重にもからむ反応」です。

 

 

 

結果として、

 

状況のコントロールがとれないいらだちや、

 

自信のなさにつながったりするのです。

 

 

 

HSPを受け入れる、とは

 

HSPは繊細な感覚を持つため、

 

例えば、他人のちょっとした顔色から想像がふくらんで、

 

正しい結果を求めるあまり、言いたいことを言わなかったり、

 

言う前にひとりで傷ついてしまいがちな一面を持っています。

 

 

 

しかし、相手の本当の考えや気持ちは、

 

「常に」「正確に」理解できるとは限りません。

 

 

 

自分の感じたことを相手に確かめられないままとらわれて、

 

結局なにをしたら間違いをさけられるのか、

 

知りたくてもわからない状態を

 

自分で生み出していることも多いのです。

 

 

 

ここで大切なのは、

 

他人に否定されても、

 

あなたは、自分が感じてしまうことを否定しないでよい

 

ということです。

 

 

 

HSPの感性をネガティブにとらえてしまうときは、

 

ネガティブにとらえる考え方も

 

そのまま受け止めていいのです。

 

 

 

HSPにはには自分らしくいられる環境が大切

 

自分のHSPさを認めづらい時は、刺激をさけて、

 

ひとりになれる場所や、落ち着ける環境に身をおくなど

 

環境を工夫することも効果があります。

 

 

 

自分らしくいられ、自分に戻れる環境をつくるのです。

 

 

 

ストレスが高いときに、周りからの刺激があると、

 

まずはすぐそばにある刺激を取り去りたくなり、

 

ストレスに対応するところまで手が回りません。

 

 

 

環境を変えるには、

 

すぐできる簡単なことからはじめましょう。

 

 

 

例えば職場で疲れたら、

 

席をたってお手洗いの個室に入る、などです。

 

 

 

HSPは理想的な環境をすぐにイメージできるので、

 

その理想が現実とズレていると違和感をおぼえるかもしれません。

 

 

 

しかし、自分らしくいられる環境を整えるには、

 

手間や時間がかかってもよい、

 

まずできるところから調整しよう、と

 

ゆっくりステップをふむことも理解するとよいでしょう。

 

 

 

また、誰かからの影響が気になる人は、

 

相手は相手だと線を引く・上手に避ける練習も役に立ちます。

 

 

HSPは対人スキルも必要

 

自分らしくいられる環境に身を置くと、

 

気持ちに余裕が生まれてきます。

 

すると、むずかしい状況にであっても動揺が減っていきます。

 

 

 

余裕が生まれたら、

 

適切な表現、距離間のとり方などの、

 

対人スキルを身につけ、実践していくことは、

 

HSPが過ごしやすくなるのに大いに役立ちます。

 

 

 

また、自分のペースや考えのクセを理解した上で、

 

相手とコミュニケーションをとっても、

 

コミュニケーションがうまく進まないことがあるものだ、

 

と自分と相手にゆるすこと。

 

 

 

さらに、

 

あなた「自身」や、あなた「だけ」が「悪い」とか

 

また、周りが「悪い」のではない

 

と思える柔軟性をもつことが、

 

自分の感覚や思い込みにさえ振り回されやすいHSPがラクに生きるコツです。

 

 

HSPの特徴と対策をまとめました

 

  • HSPは、あらゆる刺激に大きく反応する気質。病気ではない。

 

  • HSPは「DOES」の4つの特徴がある。

 

  • HSPは、脳に浮かぶ情報が多い。

 

  • 心の反応が新たな反応を呼ぶので、気持ちや考えが複雑になる。

 

  • HSPだからというより、周りの反応をみて「自分はおかしい」と思って傷つく。

 

  • HSPは自分らしくいごこちのよい環境に身をおくことが大切。

 

  • HSPを活かして暮らすには、心に余裕を持ち、状況に応じた行動を身につける。

 

 

おまけ: HSPに向いてる仕事はあるの?

 

この記事では、HSPの基本的知識とあわせて、

 

自分の心の中で何が起きているのか、

 

を深いレベルで受け止める大切さをお伝えしました。

 

 

 

HSPの感性を疑ってほしいのではありません。

 

自分のHSPをていねいに受け止めることで、

 

カンの鋭さを上手に活かすことにつながるからです。

 

 

 

HSPであることに疲れ、傷ついた人が、

 

自分を癒やし、生きたい方向へ行動を変えていくために

 

できることはたくさんあります。

 

 

 

また、HSPとして自分に合った仕事を知りたい方は、

 

適職選び 4つのステップが参考になると思います。

 

 

少しずつ、気がついたところから、

 

自分のペースで、すすめてみてくださいね。

 

 

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HSPのお仕事の悩みパターン診断をしています。転職・就活・起業・人間関係のご相談も。「敏感すぎる人の仕事の不安がなくなる本」など著書・監修3冊。 詳しいプロフィールはこちら

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