HSPチェックテストをしてもモヤモヤする件 ~HSPを本質的に理解するとわかる~
HSPは病気ではないので、病院で「診断」されるものではないことから、
チェックテストをしても、確信がもてない、モヤモヤしてるというご相談、まだまだあります。
チェックテストで多く、またははっきり該当する項目があれば、HSPだと考えてよいのですが、モヤモヤが残ることについて書いてみました。
エレイン・アーロン博士によるセルフテスト
おさらいで、HSPチェックテストを載せますね。
HSPということばを世に広め、研究を続けている第一人者、エレイン・アーロン博士によるセルフテストです。
ひとりでこのテストをするときは、
「正しく回答しないと、正しい結果がでないのでは?」という不安は横において、
細かいことはさておき、少しでも当てはまるなら、「該当する」と考えてみてください。
・感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう
・自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
・他人の気分に左右される
・痛みにとても敏感である
・忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
・カフェインに敏感に反応する
・明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などにに圧倒されやすい
・豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい
・騒音に悩まされやすい
・美術や音楽に深く心動かされる
・時々神経が擦り切れたように感じ、一人になりたくなる。
・とても良心的である
・すぐにびっくりする(仰天する)
・短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
・人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)
・一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
・ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている。
・暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
・あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
・空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
・生活に変化があると混乱する
・デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
・同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる。
・動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
・大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる。
・仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
・子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた評価:
もし質問に14項目以上あてはまったら、おそらくあなたはHSPです。ただし、それをもとに、個人の人生をまるごと判断できるような正確な心理テストというものはありません。われわれ心理学者は優れた質問にしようと努力します。しかしそれはあくまで、その人の一面を、平均的な反応に基づいて判断するためのものです。
もしあなたが該当する質問の数がすくなかったとしても、それがとてもよくあてはまるのであれば、あなたはHSPかもしれません。
引用:「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。」エレイン・N・アーロン (著), Elain N.Aron (著), 冨田 香里 (翻訳)
チェックテストがモヤモヤするわけ
質問にちゃんとこたえられてるか自信がもてない
お会いした方にはお話している通り、私はHSPを受け入れるのに10年以上かかっています。
理由のひとつに、チェックテストの質問がむずかしかったからというのがありました。
むずかしいというのは、
日によって該当するときもあれば、さほどでもなかったりすることです。
こたえが日によって変わるのに、「該当する」と言いきってよいのか、自信がもてなかったんですね。
いまになってわかるのは、テストには、HSPの気質そのものをついている表現と、性格や行動を示しているものがあるということ。
参照記事
HSPって治るの?(2) ~気質と性格の違いがわかるとHSPとつきあえる~
回答にバリエーションがでてしまう例
たとえば「自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ」は、私は4つ、こたえがあるんです。
・気持ちに余裕があると気がつくし気になる
・気持ちに余裕があると気がつくが気にはならない
・気持ちに余裕がないと気がつくし気になる
・気持ちに余裕がないと気がつかない
ここまでバリエーションがあると、自分で自分の回答に惑わされてグルグルします(笑)
HSPかどうか確定するには
考えこみやすいタチに困ってHSPを見つけてスッキリできるか!?と思ったのに、
チェックテストの段階でまたグルグルと考えてしまうと本末転倒ですね!?
そんなときは、「HSPの4つの特徴」があてはまるか、振り返ってみてください。
私のカウンセリングでも、チェックテストおよび4つの特徴の確認をして、HSPかどうかを判断しています。
HSPの4つの特徴「DOES」
HSPの本質的な特徴4つは、「DOES(発音:ダズ、ドゥーズ)」としてまとめられています。
4つすべてに当てはまることがHSPの条件です。
D 深く処理する
HSPは生きているだけで大量の情報を受け取ります。
そして、無意識的に、情報を、自分の納得いくまで整理します。
考えすぎてしまうのは、「深く処理する」からですね。
また、ものごとに「意義」「目的」を見出そうとします。
O 過剰に刺激を受けやすい
かんたんにいうと、神経がすぐたかぶってしまうことを指します。
好きなことでガッとテンションがあがり、
いやなことでは果てしなく落ちるのは神経がたかぶるからです。
神経がたかぶりすぎるので、無意識のうちに警戒モードに入っています。
E 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
相手を思いやる、寄りそう力にたけていると同時に、
いやなことをしてくる相手の気持ちや考えまでも理解しようとしてしまいがち。
HSPはハラスメントやいじめにあいやすいとも言われていて、
ひとつには、共感力を誰に対してでも発揮してしまうところにヒントがある、と私は考えています。
S ささいな刺激を察知する
「敏感すぎる」のフレーズそのものですね。
ささいな刺激がきっかけとなり、のこりのD, O, Eが連鎖して、HSP独特の考えや行動があらわれる、と考えると、4つの特徴をとらえやすいと思います。
DOES和訳引用元:「ひといちばい敏感な子」エレイン・N・アーロン(著)・明橋大二(訳)
HSPチェックテストとDOESにあてはまったら、まちがいなくHSP
HSPということばが急に知られるようになり、チェックテストもいろいろなバージョンがあるようです。
アーロン博士のバージョンおよびサンのバージョンで該当すると、だいたいはHSPなのですが、4つの特徴に当てはめて考えるとよりわかりやすいです。
両方やってみたけど、やっぱり自信がないと感じるのは、
・ひどくストレスをかかえている
・怒りが爆発しそうなほどイライラしている
・自分の気持ちに自信がもてなくなっている
など、心理面に余裕がないときに感じられるものです。
心のケアをして落ち着いた状態での回答で判断するとよいですよ!